打楽器調整あれこれ
 基本的には、値段の高い楽器が良い音を出すわけだが、いくら高いものでも、調整が悪ければ
宝の持ち腐れとなる。また、安い楽器でも、調整しだいでは最大限の音を引き出すことができる。
 したがって、打楽器の場合は、調整と叩くマレットをどう選ぶかが大切となる。
 いずれにしても、どの場面で、どの打楽器のどんな音色がふさわしいかという判断をするために
 は、良いものを数多く聞いて、センスを磨く以外には無い。奥の深いところである。

太鼓類 

     <まずネジを全部緩めて、皮をだぼだぼの状態から、均等に締めていく>
○大太鼓

 ・直径が大きいほど、大太鼓らしい音がする。
 ・一般的に、皮を張りすぎる場合が多い。小さめの楽器の場合、叩かないほうの皮を緩めに張る
  と、良い結果が得られる場合がある。
 ・バチも、硬い場合が多いので、柔らかめのほうが良い。
○小太鼓
 ・皮の張りが緩いことが多いので、ピンと張ったほうが小太鼓らしい音がする。特に、裏面は強く
  張る。
 ・音の高さが同じになるように、周囲を叩きながら調節する。
 ・スネア(響き線)も、皮に均等に適切にあたるよう注意したい。できれば、スネアが皮全面にあた
  るものが良い。
○ボンゴ・コンガ
 ・低い方は低く、高い方は高くしないと、せっかくの2つの音が生かせない。
  湿気を帯びると緩くなるので、締め直す。
 ・ボンゴは、子どもが手で叩くのが辛いので、マレットで叩いても良い。
○ティンパ二
 ・ネジ締め式かペダル式かにより違ってくるが、どちらにしても周囲を叩いて同じ高さにする。
 ・ある中学校のバンドの演奏で、なんか変だ思い、後で生徒に聞いてみたら、ト音譜表読みをし
  ていたことがあったので、くれぐれも確認を。マレットも、様々な種類を準備したい。
木琴・鉄琴類                               

      <叩くマレット次第なので、できるだけ多くの種類をそろえておきたい>
○鉄琴・グロッケン
 ・グロッケンをいつも真鋳のマレットで叩かず、場面によっては、他のマレットで。
 ・鉄琴は、糸巻きや毛糸巻きの柔らかめのマレットで、音を引き出すように。
○ビブラホーン
 ・せっかくなので、電源を入れて機能を活用する。
 ・音が重なりすぎないよう、ペダルを使って適度に音を消しながら。
 ・柔らかめのマレットで。
○木琴
 ・叩く場所は、真ん中で、叩いている時間をできるだけ短くする様な気持ちで。
○マレットの持ち方
 ・基本的には、柄の真ん中を人差し指と親指で持ち、後の指は添える気持ちで。左右のマレットの
  角度は、90度ぐらいに。